なんだか、最近朝晩がプチ涼しくなり、間近に聴く蟲の声が秋の気配を感じさせるんだな。野宿もしやすくなったんだな。オイラは昼まで日記のタイピングをしてから、宮崎市街地へ自転車屋さんを捜して走る事にした。しかし、ギアチェンジが出来ないというのが、こんなに辛い事だとは夢にも思わなかったんだな。ほどなくして自転車屋さんは見つかり、切れたワイヤーを交換してもらったのだが、今回の事で、オイラの旅は色々な物や人に支えられているんだと再認識させられたんだな。
遅い昼食を食べて、さてと重い腰を上げた時にはPM３：００をまわり、昨日のハプニングで疲れが溜まっていたオイラは、しかたない、通 り道にある宮崎シーガイアを見てから地図で見つけた近くの温泉に入り、海岸で野営するか！と、走り出した。
ああ、こんな場所にあるんだぁと、広大な宮崎シーガイアを横目に、地図に書いてある温泉マークの場所へ行って見たが何もなかった。・・・なんでだろう？そこで、地元の人に聞いてみた。美容院のおばちゃんは、この辺りには温泉はないよ。ここから宮崎市の方へ行った辺りに最初に国民宿舎の温泉入浴施設があるよ。と、言うではないか！そう！罠だったのだ。オイラは地図に騙されてしまったのだ。なんとも間抜けなオイラは、もと来た道を戻り、国民宿舎の温泉を見つけてお風呂と電源とＮＨＫ大河ドラマの確保に成功した。あ〜つかれた、はぁ・・・。

宮崎市内にある自転車屋のおじさん

\2,150

昨日から建物裏にテントを張らせてもらった休館日の町営プール受付前で日記をタイピングし、まだ秋に程遠い日差しと向かい風の中、宮城県の海岸線を走り出した。地図上では、途中の都農町と日向市にリ二アモーターカーの実験線が走っていると表示されていたので、見学してみようと思っていたのだが、向かい風のプチアップダウン道路を我武者羅に走っていると、いつの間にか、かなり通 り過ぎてしまっていたんだな。ガックリと来たオイラだったが、さすがに疲れた体に鞭を打って引き返す気にもならないので、そのまま走り続ける事にした。
延岡市内の、ネットカフェやゲームセンターが隣に並ぶスーパー銭湯さんにたどり着いた時には、既に辺りは暗くなっていた。・・・そういえば！ネットカフェは夜12時位 から朝までお得な料金で居させてくれるので、ネットカフェで泊まる事をお勧めしますよ。と、以前東京で会った“あおの”さんの言葉を思い出していた。よ〜し！今日は、これからスーパー銭湯さんで入浴＆夕食＆日記タイピングをしてAM０：００まで時間を潰し、初めての宿泊ネットカフェ体験をしてみるんだな。
ネットカフェ“ホワイト”さんに入店したオイラは、ネットカフェ御利用ルールを聞き、深夜１２：００から朝７：００まで１,３７０円で店内を利用出来るナイトパックで、夜を過ごさせてもらう事にした。オイラが選んだ場所は、テレビとＰＳ2とリクライニングチェアが置いてある簡単な扉が付いた個室で、時間内ならゲーム・DVDを借りて来て遊び放題。本を持って来て読み放題。ジュースが飲み放題。休憩し放題。と、いったサービスが受けられる仕組みになっているんだな。ＢＯＸに入ったオイラは、直ぐに電池が空になっている電子機器類を充電出来るようにセットして、ジュースを飲みつつ深夜ニュースを見ながらしばらくの間、マンガを読んで寝るのであった。
しかし、深夜なのに結構繁盛していたんだなぁ。平日なのになんでだろう？？

延岡市のネットカフェ“ホワイト”さん

\600

１日過ごしてみてネットカフェ屋さんとは、場所貸し屋さんなんだという事が分かった。ようするに、近代っ子に快適なスペースを低料金でお貸ししますよ的な場所だったんだな。
と、いう事は、おじーちゃん・おばーちゃんに快適なスペースを低料金でお貸ししますよ的な場所（各種お茶が飲み放題で、朝のラジオ体操や書道・華道・茶道・ゲートボールなどの趣味講座を開催していて、将棋・碁打ちスペースや畳敷きの個室があり、ＴＶ画面 には全国の保育園児達の画像や世界の寺窓から等の番組が放映されていて、館内のＢＧＭは演歌か浪曲が流れている。温泉か銭湯の施設が併設されていて、若い子が背中を流したり肩をもむ有料サービスがある。建物は蔵とか銭湯とか懐かしい昭和初期チックな木造で、電動シニアカーや電動車椅子の講習やレンタルがあり、それらで気楽に遊びに来る事ができるというもの）が、あっても良いのではないかな？！と、思ってしまうオイラなのであった。新事業にどうでしょうか？
昨日のネットカフェで得た宇宙闇情報によると、大分県の中津市にパワーアップアイテムが眠っているらしいとの事だった。しかし、この所ガセネタを掴まされ続けているオイラは、警戒しつつ中津市へ向かう事にするのであった。
地図上で近道に見える３２６号線を選択したオイラは、深い山の中を走る爽やかな良い道なのに、あまり人が通 らないらない事が良くわかる草ボウボウの歩道を激走し、山中のダム付近で道の駅“宇目（うめ）”を見つけた。そしてそこで驚愕なトリの唐揚と遭遇したのだった。それは、なんと！直径１０ｃｍ位 の唐揚が５個入って３００円という、オイラの胃も唸る巨大で激安な代物だったのだ。
唐揚をたらふく食べて大満足になったオイラは、一挙に別府市まで走った。そして街の中にある“湯都ピア浜脇町営温泉（安い！１００円なんだなぁ）”に入浴したあと、夕食を食べようと、何気なしにその隣に立っていた餃子屋さんへ入って餃子定食を頼んだ。・・・激、美味かった！！一人で切り盛りしているおばさんが、手作りだから美味しいよといっていたが・・・、このアツアツの餃子を口に入れて噛むと同時に流れ出るスープと肉汁に、身も心もとろけてしまいそうになりながら、美味い美味いとあっという間に平らげてしまったオイラは、また来る事をおばちゃんに誓い、寝床を探して夜の別 府を彷徨うのであった。

延岡市のネットカフェ“ホワイト”さん・湯都ピア浜脇町営温泉横の餃子屋さん

\600

別府の海水浴場で野営したオイラは、昨夜出会った不思議なおにーさん（２５歳）とお別 れして、昨日、妖怪ポスト経由で入手した情報にしたがって、中津市にある“わんぱく中津店”へ走った。途中、１０号線沿いにある宇佐八幡宮に寄ってパワーアップアイテムが見つかる事を祈ってみたが、はたしてどうなる事やらなんだな。
・・・しかし、どうやらオイラは道に迷ってしまったみたいなんだな。お店は？“わんぱく中津店”は何処にあるんだ？と、街中をクルクル走り回る事１時間！ハチモントンコウかミノタウルスの迷宮に迷い込んでしまったかのような、哀れなロボットが最初に来た場所へ戻り、反対側を見上げると、そこに“わんぱく中津店”の看板が見えた。・・・な、なんてこったい。灯台下暗しとはこの事かぁ！妖術でなくて良かった。と、喜び勇んでお店に入っていくと・・・→と、いう事で、ごめんなさい。いつものようにこの続きはぱっくんぽっけ本誌でご覧くださいなんだな。
中津店の店長様・スタッフ様。忙しい中、慣れない撮影やあんな物を可憐な指に２本も差し込ませて頂いたりと、色々御協力いただき本当にありがとうございました。
オイラは、店長さんに見送られながら、子ども達が沢山入ってワイワイと楽しんでいる“わんぱく中津店”を後にした。そして、近くにあったスーパー銭湯で入浴してから休憩所で電源を借り、日記をタイピングしてから既に辺りは真っ暗になってしまった海岸線を走り、漁港付近に綺麗な公園を見つけたので、今日はここで野営をする事にしたんだな。

別府の海水浴場で出会った不思議なおにーさん・わんぱく中津店の店長様、スタッフ様

\250

朝から公園のベンチで日記をタイピングしていたオイラは、PM１２：００から走り始めた。国東半島の外周へつながる県道２３号線を走っていると、大きな学校の目の前に“わんぱく宇佐店”さんを偶然見つけたんだな。本当に偶然だったんだな。オイラは嬉しさのあまりアポ無しでお店に乱入してしまったのだが、快く歓迎してくださった宇佐店の皆様！突然お伺いして驚かせてしまってすいませんでした。
国東半島は所々のアップダウンは激しいが、わりあい歩道が綺麗に整備されていたので、凄く走りやすかった。・・・最近、自転車を走らせながらよく思う事があるんだな。もしかしたら改善している途中なのかも知れないが、数字の桁数が少ない国道（１・２・８・９・１０号線など）は、トラックや乗用車の交通 量が多いわりに、歩道が無い（狭い）場所が多く点在し、突然現れる自動車専用のバイパスが行く手を邪魔するので、自転車や歩行者にとっては、大量 の排気ガスを浴びる上に使いにくい道なんだな！・・・でも、よく考えてみれば、自動車があまり走らないのに広くて綺麗で立派な道があるという事も税金の無駄 使いをしている可能性があるんだな！旅人にとってはありがたい事だけれど・・・、なんだか矛盾しているなあ。
しかし、昼から走り出した事が災いして、目的地の別府フェリーターミナルまで全然たどり着けなかったオイラは、風呂に入れさせてもらった“国民年金保養センター”さんから少し走った場所に、天下のソニーさんが造った綺麗で近代的な公園“ソニー公園”を見つけたので、今日はここで野営する事にしたんだな。

フェリーターミナル売店のおばさん・フェリーターミナル清掃業者のおじさん

\320

地上の基地から発進して、滑走路をドリフトしながら海へ滑って行くホーバークラフトを大分空港近くで見学したオイラは、別 府のフェリー乗り場へ戻り、四国の左上にピョコっと突き出している愛媛県瀬戸町の佐田（さだ）岬へフェリーで渡ったんだな。半島の頂上付近を走っている１９７号線からは、右を見ても左を見ても、遥か下海の景色が見えるので昔からここはオイラのお気に入り日本景の一つなんだな。そしてだれもが地球を感じる事のできる場所でもあるんだな。
最初の激しい登り以外は、微妙なアップダウンが２０ｋｍくらい続く道をキョロキョロと楽しみながら走っていると、前方にオイラと同じ進行方向へ歩いている旅人を発見したんだな。近寄って話してみると、気さくな楽しい人で、名前を“井上”くんといった。彼は福岡県出身で、まず北海道まで行ってから１年くらいかけて四国まで歩いて来たらしいのだが、最近車に引かれてしまったらしいのだ。まだ体が痛むらしいんだな。気が合ったオイラ達は“井上”くんの提案で、２ｋｍくらい先にある道の駅“瀬戸町農業公園”で、一緒に野営する事にした。
道の駅“瀬戸町農業公園”に着いたオイラ達は驚いた。ここは、あの北極点から日本まで歩いて帰る途中に、不慮の事故で亡くなられた冒険家“河野兵市”さんの故郷であり、終着点だったんだな。一画には碑などが建てられ、“河野”さんと顔見知りのコックさんが、“河野”さんの冒険も徒歩で日本一周から始まったと、夕食に鶏の唐揚をサービスしてくれたり、河野さんの話しを聞かせてくれてオイラ達を歓迎してくれてたんだな。
南極を探検した“白瀬”さんや冒険家の“河野”さんは、その時、何を感じて何を想っていたのだろう・・・。オイラは、道の駅近くにある屋根付の立派なバス待合所で、井上くんが寝ている向かいのベンチにマットと寝袋を敷いて寝転がり、そんな事を考えつつ夢の世界へ落ちていったんだな。

道の駅“瀬戸町農業公園”食堂のおじさん・徒歩日本一周中の“井上”くん

\500

道の駅“瀬戸町農業公園”近くの屋根付きバス待合所で、折れたスポークの取替えや雨宿りをする為、徒歩日本一周中の“井上”くんと昼まで居座ってしまったオイラは、目の前の食堂で一緒にランチを食べ、昨日の夕食で鳥のから揚げをサービスしてくれた、道の駅にあるレストランのコックさんに挨拶をしてから、オイラは反時計回りで海岸線を高知方面 へ、“井上”くんは一度病院に寄ってから、愛媛県今治市からしまなみ街道を中国地方へ。お互いの無事を祈り握手をしてから別 れたんだな。
佐田岬から宇和海沿岸を走る海岸線は、左右にうねりながらアップダウンを繰り返す大変な山肌道だったんだな。しかし、斜面 という斜面はミカン畑で埋め尽くされ、山肌を登って降りた場所にある小さな湾には、いい雰囲気をかもし出している小さな漁港と小さな集落が、オイラの心を和ませてくれたんだな。ここは、またじっくりと泊まりに来てみたい場所なんだな。
しかし、かなり走ったように感じるのだが、「はあ、はあ、はあ、宇和島市まで後何ｋｍかな・・・」と、夕方になってから地図を広げ、自分の現在地を確認してみたのだが、なんとっ！あんなに走ったはずなのに、地図上では全然進んでいなかったのだ。さ、さすがは海岸線の山肌道！と、辺りが暗くなり始めた現実にギブアップし、携帯電話の電波は絶対飛んで無いだろうけれど、電子機器達の電源を確保しなくちゃいけないし、またまた激的に溜まってしまった日記をタイピングしなくちゃいけないので、少し走った場所にあった小さな漁港集落の一つ、明浜町宮之浦の民宿“やよい”さんに泊めてもらう事にしたんだな。

道の駅“瀬戸町農業公園”食堂のおじさん　・　徒歩日本一周中の“井上”さん

\200

今週の出費