72日目
7月20日(日)
岩手県釜石市唐丹駅前の屋根の下 → 岩手県本吉町大谷海岸に有る海の家の屋根の下
本日の走行距離
トータル走行距離
雨時々曇り
56.2Km
4098.2km
今日の日記「タスクくん登場」

登ったり降りたり、登ったり降りたり。このパターンにオイラの体はだんだん慣れてきているようだ。唐丹駅前で売っていたトマト×4とらっきょうを200円で買い、サービスにプラムを10個ほどもらって、また雨の国道45号線を走り出した。
途中、峠を下りかけた所で何気なく気にかかった月山神社に立ち寄ると、若い宮司さんが現れてお茶とお菓子をご馳走してくれた。しかも帰る時に交通 安全のお守りまでくれたんだな。お礼を言って走り出したオイラは、またまた気にかかった“道の駅さんりく”に寄り、柿ソフトクリーム(たぶん、柿の粉末がバニラソフトに混ぜてある。味は栗のような味に感じた)を食べてから浜街道の難所に挑んだ。そこは、自転車の一番軽いギアにシフトチェンジし全身の筋肉がギシギシきしむくらいに力を入れて長時間登らなければいけない急な坂で、車は隣の専用バイパスを通 る為、国道なのにひっそりとした霧深い山道を時速5km位で登り、トンネルを越えて高速で下り、その勢いで大船渡市も走り抜けオイラは一路、気仙沼市に向かった。
気仙沼市は郷愁漂う漁港の街で、昔の面影を残す建物が沢山残っているんだな。オイラはこの先の道の駅で野営をする為、ここで夕食を買っておこうと通 り道のスーパーに寄った。外設されているトイレから出てお店に入ろうとすると1人の青年が「日本一周ですか?グレートジャーニー2(自転車)ですね。僕も同じ自転車に乗って旅をしているのです」と声をかけて来た。外見からして旅をしているカッコウではないし、ちょび髭とあご髭を蓄えた何処かのTV番組で人気になった“チュー○ン”を細くした感じの怪しい人だったので警戒していたのだが、話している内に誤解が解けて仲良くなり、じゃあ道の駅で一緒に野営しよう。じゃあ仙台辺りまで一緒に旅をしよう。と、とんとん拍子に、チュー○ン似で東京出身のもう少しで日本一周終了のサイクル野郎“高橋 佐(たすく)”君(19歳)大学生と、2〜3日パーティーを組む事になった。
こうしてみると、パーティーを組んだり、お金を貯めたり色々な経験値を溜めたり、危険な目に遭ったりと、やっぱりなんだか実体験型ロールプレイングゲームをしているみたいで楽しいんだな。そうそう、ゲームといえば、歩道には“バナナの皮”が沢山落ちているんだな。マリオカートかいっ!!バシッ!と、裏拳で捨てた人間につっこみを入れたくなりそうなくらい落ちているんだな。どーも、オイラを罠に落としいれようとしている宇宙闇組織の気配がぎゅんぎゅんするんだな。

今日のスペシャルサンクス 月山神社の若き宮司さん・もう少しで日本一周終了のサイクル野郎“高橋君”
月山神社
三陸トンネル
三陸海岸
気仙沼風景
気仙沼港
今日の体重(体重計により誤差あり)/出発時77kg
75kg
今日の買い物
産直朝市で買った(トマト×4・らっきょう1バック)
\200
朝食追加(パン)
\130
昼食(磯ラーメンセット)
\1,200
夕食(納豆巻き・ごぼうサラダ)
\300
おやつ
\200
飲み物
\240
明日の朝食(ホタテご飯)
\380
小計
\2,650

73日目
7月21日(月)
岩手県本吉町大谷海岸に有る海の家の屋根の下 → 宮城県石巻市のスーパーの屋根の下
本日の走行距離
トータル走行距離
雨時々曇り
109Km
4207.2km
今日の日記「マンガの町“石巻市”」

大谷海岸を出発したオイラと高橋君は、話しをしたり前を走ったり後ろを走ったりと、だんだん激しさが薄らいできたアップダウンを駆け抜けて宮城県石巻市(いしのまきし)へたどり着いた。昨日は風呂に入れなかったので、まず風呂屋さんを探してから野営地を探そうと、小雨が降る中、街を探索する事にした。高橋君に進められまず向かったのは交番だった。交番で道を聞くのは初めてのオイラは、なにも悪い事をしていないのに恐縮しつつ、親切な警察官に出身地や学校名等を聞かれながら、風呂屋の位 置を教えてもらった。
ほどなく教えてもらった風呂屋にたどり着いたオイラ達は、場所と営業時間を確かめてから更に激しさを増した雨の中、野営地を探して地図上からピックアップした場所へ行って見たが、雨が凌げそうな屋根の有る公園や橋の下が見つからない。どうしようか・・・。そんな気分が落ち込んでいるオイラ達の心を癒やしてくれたのは、街中に溢れる石ノ森キャラクター達だった。
サイボーグ009の壁画やロボコンの銅像、銀色に輝く円盤型の建物“石ノ森萬画館”等、この石巻市は石ノ森章太郎氏の生誕地が宮城県という事もあり、マンガを題材にした街造りにも力を入れているようだ。そんな街の中をオイラ達は行ったり来たりして探したがやっぱり見つからない。終いには、お風呂屋さんに閉店時間のAM0:00まで居座り、目の前にある閉店したスーパーの軒下に行って野営し、AM5:00にはテントをたたんで出発しようという事になった。が、往生際の悪いオイラは、スーパーを追い出された時の予備野営地を探して、近くに有る“日和山(かつて松尾芭蕉も寄ったとされる石巻市を一望できる山)公園”へ走った。
とんでもなく急な上り坂と下り坂がオイラ達を待っていたが、何とか頂上に大きい屋根が付いた休憩所を見つけ、安心して風呂屋さんに戻る事にしたが、悪い時には悪い事が重なるもので、繁華街の裏路地を走っていると高橋君のタイヤがいきなりパンクしたのである。ぷしゅーしゅるしゅるしゅる・・・。近くの飲み屋さんの軒下に自転車を持って行き、無残にパンクしたタイヤ達と長時間格闘した末、お姉さん達が出勤してくる前にそこを出る事が出来た。そしてオイラ達は疲れた体を湯舟に浮かべ、一日の労をねぎらい、安堵のため息を吐くのであった。

今日のスペシャルサンクス もう少しで日本一周終了のサイクル野郎“高橋君”
タスクくん
石巻駅前交番
石ノ森博物館
あ、怪しい
パンク修理中
今日の体重(体重計により誤差あり)/出発時77kg
75kg
今日の買い物
おやつ
\320
昼食(ラーメン&カレー×2)
\1,200
おやつ
\850
夕食(カツ丼)
\650
銭湯入浴料×2
\1,500
小計
\4,520

74日目
7月22日(火)
宮城県石巻市のスーパーの屋根の下 → 仙台市のビジネスホテル
本日の走行距離
トータル走行距離
曇り時々晴れ
60.3Km
4267.5km
今日の日記「おやじっ、スイカ食べよう!と、少女は言った・・・」

AM5:00、オイラ達はスーパーの前を出発した。が、その直後、高橋君が腹痛を訴えコンビニのトイレに駆け込んだ。出ては駆け込み出ては駆け込みと、3・4回繰り返している間に、今度は余裕をかましていたオイラのサイドバック用レインコートの一つが無くなっている事に気付いた。急いで先ほどの野営地に戻って探してみたが見つからない。しかたなく諦めて、先を急ぐ事にしたが、更にオイラの自転車の前後ブレーキパットのシュー(ブレーキをかけるとタイヤをはめている金属の部分“リーム”と接触するゴムのような物。だんだん削れて行く)が、無くなってリームの金属を削っている事が判明した。そういえば、昨日の日和山の急な坂道を下る時、ブレーキから「ゴォーッ」という音がして全然止まらなかった事を思い出した。なんだか昨日から不幸続きのこの2人に、この地の精霊はいったい何を語りかけているのだろうか?そんな事を思いつつ、オイラ達の上空を爆音を響かせながら飛び立っていく、自衛隊の“F−16”と“三菱F−1”達を見ながら、予備のブレーキパットと交換し昼前にこの地を出発した。
石巻市から海岸線沿いに鳴瀬町・松島町を走り、松島町で自分で焼いて食べる笹かまぼこと、バラ売りの萩の月(仙台銘菓。美味いよ!)と萩の調べを食べて、奇妙で美しい海岸線を見つつ塩竈市(しおがまし)へ入った。ここには高橋君が追い求めてきた美味い“どら焼き”があるらしいのだ。お店を見つけて買って食べてみた。確かに美味かった。オイラは“ゴマ生どら”と“サワー生どら”を食べてみたが何個でも食べられそうだ。しかし、このお店の近くに更にインパクトのあるお店が建っていた。気になった2人は早速行って見る事にした。
そこは“いせや”という、飴や煎餅等を量り売りするお菓子屋さんで、昔懐かしいお菓子を入れるショーケースは蓋をクルリと手前にスライドさせて、スコップみたいな器具でお菓子をすくい、袋に入れてから量 りに乗せて売られるのだ。オイラ達はこの地域ではTVに出たりしてかなり有名人らしい楽しいオヤジさんに、カルメ焼きやマコロンの試食をさせて頂き、塩竈銘菓のマコロン(3cmくらいの球状でカルメ焼きのクッキーみたいな感じ)やカリント等を買って、お店の向かいにあるベンチで昼食代わりに食べていた。
すると、数人の小学生と思われる少女がやって来た。 スイカを抱えた1人がお店のオヤジさんに向かっていきなり言い放った。「おやじっ、スイカ食べようっ!」オヤジさんは慣れているらしく、「だめだ。だめだ。スイカが冷えてないよ」と返した。少女達は、ええ〜!食べよう、食べようと無邪気な顔をして騒いでいる。どうやらここは少女達の溜まり場になっているらしい。お菓子とオヤジさんの人柄に惹かれて皆集まってくるのだ。なんだか陽だまりのぽかぽかしたここちよい空間を感じて、オイラの心も温かくなった。
オヤジさんに礼を言い、走り出したオイラ達は1200年の歴史がある塩竈神社に立ち寄り、堪能してから仙台市へ入った。そして高橋君が更に追い求めてきた仙台の牛タンを繁華街の老舗店で食べて、ここでパーティを解散する事にした。高橋君は先に進み、オイラは闇通 信で手に入れたパワーアップアイテムがこの仙台に有るとの情報を確かめる為だ。オイラと高橋君は固く握手し、またいつか会おうと別 れの挨拶を交わして、また、別々の道を歩み始めるのであった。

今日のスペシャルサンクス もう少しで日本一周終了のサイクル野郎“高橋君”・塩竈市本塩竈の御菓子屋“いせや”のおやじさん
昼食はお菓子
いせやのおやじさん
いせやのおばさん
塩竈神社
宮城県松島
今日の体重(体重計により誤差あり)/出発時77kg
75kg
今日の買い物
朝食(のり弁当)
\380
飲み物
\270
おやつ(萩の月・萩の調べと笹かまぼこ等)
\1,320
自転車備品(予備タイヤ・予備チューブ×2)
\4,940
昼食(寿司)
\500
夕食(牛タン定食)
\1,000
ビジネスホテル宿泊代
\5,780
小計
\14,190

75日目
7月23日(水)
仙台市のビジネスホテル → 仙台市太白区のユースホステル道中庵
本日の走行距離
トータル走行距離
曇りのち雨
13.6Km
4281.0km
今日の日記「わんぱくこぞう幸町店」

そこはマンション1階の複数あるテナントの一つだった。周りは小学校や住宅が建ち並び交通 量や人通りが多く、かなりにぎわっている。オイラは闇通信で得た情報をもとに、この宮城県仙台市のガス局近くに建っている“わんぱくこぞう幸町店”へやって来た。
店に入ると、小倉社長と奥様、店長である息子さんが歓迎し迎えてくれた。家族でお店を経営されているらしい。しかし、数人のお客様がおられたので、少しの間店内の様子を伺いながら待っていた。すると、社長自らがお客様を歓迎し丁寧な対応でおもてなしをしている姿がオイラの目に映った。もちろん奥様も店長さんも同じく丁寧な対応でおもてなしをしている。お客様も信頼して商品を購入しているように見えた。なんだかこのお店は地域の人々に信頼・信用されて愛されている、この場所になくてはならないお店なんだとオイラは感じた。
仕事にひと段落ついた店長が、まず昼食を一緒に食べようと店長の奥さんを呼び、オイラを車に乗せて3人で牛タン屋へ連れて行ってくれた。めちゃくちゃ美味かった!!仙台で牛タン定食といえば、麦ご飯・テールスープ・牛タン・野菜(漬物)のセットが定番らしく、とろろ芋の山かけもプラスしていただき、仙台の食を昼間から堪能させて頂いた。いや〜、本当に美味かった!でも、店長夫婦の話しによると、子供の頃はまだ牛タンが仙台のメジャーな食べ物ではなかったらしく、この十数年の間に広まったらしい。仕掛け人がいるのだろうか?
他にも楽しい話を聞きながら、お店に戻ったオイラはさっそく本題に入った。・・・このお店にパワーアップアイテムが隠されているはずなんですが!・・・・・・・・と、言う事で、またまたこの続きは、ぱっくんぽっけ本誌でご覧ください。そしてごめんなさい。いつ頃掲載されるかは編集部の方で検討されている(企画自体がボツったらどうしよう・・・)と思いますので、気長にお待ちくださいませなんだな。
この後、オイラが仙台銘菓“萩の月”の大ファンだという事を知った小倉社長は、知り合いである萩の月を作っている会社“菓匠 三全(さんぜん)”の社長に話しを通 していただき、会社を見学させてもらえる事になった。こんな美味い菓子を作っている会社とはいったいどんな所なんだろう。明日が楽しみなんだな!
小倉社長と社長の奥様、小倉店長と店長の奥様。こんなオイラなんかを丁重に歓迎していただいて、本当にありがとうございました。地域の方々に愛されるお店作りをこれからも元気に続けてください。また近くに寄る事があれば遊びに伺います。

今日のスペシャルサンクス わんぱくこぞう幸町店の皆様・ユースホステル道中庵さん・ユースホステル道中庵近くの立ち食いそば屋さん
     
幸町店到着!
幸町店の皆様
今日の体重(体重計により誤差あり)/出発時77kg
74kg
今日の買い物
朝食(おにぎり×2・パン)
\350
おやつ(菓匠三全の萩の月×5)
\630
ユースホステル宿泊費
\3,150
夕食(納豆・そば定食)
\550
小計
\4,680

76日目
7月24日(木)
仙台市太白区のユースホステル道中庵 → 福島市に有る信夫橋の下
本日の走行距離
トータル走行距離
76.2Km
4357.2km
今日の日記「仙台銘菓 萩の月」

今日の朝食は萩の月3個だった。昨日わんぱくこぞう幸町店を出発したオイラは、程遠くない場所、仙台市太白区にあるユースホステル“道中庵”さんで宿泊していた。ここはかなり人気があるらしく、予約をせずに行って泊まれたオイラは奇跡に近いものがあったらしい。それもそのはず、明治・大正・昭和初期を思わせる宿泊施設は、仙台都市景観賞を受賞するほど細かい場所に気を配り、センスあふれる素晴らしい造りをしているのだ。しかもユースホステルだから会員になっていれば1泊3000円+消費税から泊まれてしまうので、ぜひ連泊の予約をしてここから仙台市内の観光に出かける事をおすすめするんだな。心安らぐはずなんだな。
今日も激しい雨の中、オイラはカッパを身にまとい、小倉社長に紹介していただいた“菓匠 三全(さんぜん)”さんへと自転車を走らせた。9年前に初めて仙台を訪れたオイラは、萩の月をお土産に買って帰って食べて以来、この工場製品なのに牛乳やタマゴの素材が舌や喉をダイレクトに刺激し、濃厚なカスタードクリームをふんわりとした舌触りの薄黄色のカステラで包んだ半円形の食べ物の虜になってしまったのだ。通 信販売でも買ったし、仙台に来ると必ず箱買いして冷蔵庫で冷やして食べている。
そんな美味い菓子を作っている“菓匠 三全”さんへ到着し応接室で待っていると、程なくして常務取締役の田中さんが現れた。そしてコーヒーと共に“ら、ふらんす”が運ばれてきた。“ら、ふらんす”は値が張る為、オイラには手が出せなかった逸品なのだ。それは、仙台で採れた西洋梨のラ・フランスの半実をそのままゼリーに包んだ物で、食べてみるとプルンとした洋ナシ味のゼリーと新鮮な洋梨のシャリシャリ感がマッチし、香りと風味、みずみずしさと食感でオイラの口の中を埋め尽くした。美味かった!最近こればかりな感じがするが、この数日間における仙台においての率直な感想なので許して欲しいんだな。美味くて楽しくて美人の国“宮城県”なんだな。
そして田中さんもロードスポーツタイプの自転車を通勤に使い、毎日、原動機付自転車を1台は追い越すのが日課という話し等、フレンドリーな雑談を30分ほどしていただき、別 れの握手を交わしてお土産(萩の月5個入りの箱)まで頂いてしまった。
菓匠三全の“田中常務取締役様”貴重な時間をオイラの為に作っていただき本当にありがとうございました。楽しかったし、美味しかったです。旅の疲れも多少和らぎました。また、機会があればお暇な時に旅や自転車のお話を聞かせてください。

今日のスペシャルサンクス 菓匠三全さんを紹介してくださった幸町店の“小倉社長様”・宮城県大川原町に有る菓匠三全の“田中常務取締役様”・稲村農園のおばちゃん
道中庵さん
道中庵さん
菓匠三全さん
田中常務取締役
萩の月
今日の体重(体重計により誤差あり)/出発時77kg
75kg
今日の買い物
昼食(中華丼弁当)
\520
おやつ(菓匠三全のラ・フランスとチーズスフレ)
\620
夕食(焼肉弁当大盛り)
\650
飲み物
\100
明日の朝食(サンドウイッチ)
\230
小計
\2,120

77日目
7月25日(金)
福島市に有る信夫橋の下 → 福島県白河市の金勝寺温泉旅館
本日の走行距離
トータル走行距離
曇り時々雨
130Km
4357.2km
今日の日記「桃の香り」

昨日は菓匠三全を出発して雨の中を福島県福島市まで走った。その時、途中にある福島県伊達郡桑折町で、道端の畑になっている桃を見つけたのだ。どうやらこの辺りは桃販売の看板が幾重にも建ち並んでいるので桃の産地らしいのだ。オイラの実家がある岡山県も桃の産地があってよく白い桃をみるが、この辺りはいい匂いのする赤い桃が沢山なっている。オイラは久しぶりに見た桃を写 真に収めて再び走り始めようとした。すると、道を挟んだ向かいの農家?よく見ると稲村農園と書かれた桃の直販所から声がした。「食べて行きなっ!」・・・どうやら、オイラに桃の試食を勧めているらしい。オイラは素直に道を渡って直販所へ行き、作業をしていた女性に挨拶をした。すると、「食べな!皮まま食べるんだ」と、いきなり赤い皮の桃を差し出された。オイラは言われた通 りにそのまましゃぶりついた。
それは芳醇な香りと共に旨味の詰まった甘い弾力のある皮と、みずみずしくも歯応えのある果 肉がシンクロしてオイラの口の中を支配した。・・・美味かった!品種が岡山の白桃とは違うその赤い桃は、少し小振りでシャキシャキとした歯応えが美味しいのだ。おばちゃんによると家では固い桃しか食べないらしい。話してみると実に楽しいおばちゃんで長い間話こんでしまったが、そろそろ出発しようと準備をしていると、よかったら持って行きなと3個の桃を持たせてくれた。オイラのバックの中はずっといい匂いに包まれていた・・・。シャキシャキの皮まま食べる桃が気になる方は“稲村農園 TEL:024−585−4530”までご連絡ください。地方発送もしているみたいです。
昨日は橋の下に良い場所を見つけて野営したが、今日はなんだか、無理をしてでも福島県の白河市まで走ろうと激走して来たので、辺りは雨が降り続き暗くなり、野営地を見つける事もままならなくなっていた。とりあえず、地図上で見つけた金勝寺温泉旅館に風呂だけ入らせてもらいに行ってみた、すると、タヌキに化かされているんじゃないかと思うくらいの、美人な若女将さんが現れた。オイラは聞いてみたが風呂だけではダメだと言われたので、仕方がないか・・・じゃあ一番安い部屋に1泊お願いします。と、ここに泊まる事にした。

今日のスペシャルサンクス 稲村農園のおばちゃん・金勝寺温泉旅館の若女将さん
   
稲村農園さん
稲村さん
福島県の桃
今日の体重(体重計により誤差あり)/出発時77kg
74kg
今日の買い物
昼食(カレー大盛り)
\580
おやつ(ゴマ串だんご)
\100
飲み物
\100
旅館宿泊代(夕食・朝食込み)
\6,200
小計
\6,980

78日目
7月26日(土)
福島県白河市の金勝寺温泉旅館 → 栃木県高根沢町に住む友人“原くん”の家
本日の走行距離
トータル走行距離
雨時々曇り
169.1Km
4526.3km
今日の日記「クエイク!!」

あ、危なかったんだな。今日、3・4日前に野営し通過した宮城県石巻市や鳴瀬町等に震度6の地震が発生したんだな。昨日、何気なく無理をしてでも福島県白河市まで行こうと走ったのは、もしかしてオイラのシックスセンス(第6の感覚)が働いて、急いで離れるようにと思ったのかもしれない。なんだか、あの時見た現地の人々の思いを考えると複雑な気持ちなんだな。
オイラは色々な事を考えながら、栃木県に住む友人“原くん”の家へ再びお邪魔する為、小雨の降る中、カッパを身にまとって走り始めた。しかし、5km位 走った国道4号線の上り坂で悲劇が自転車を襲った。パンクである。
北海道の道路や路肩は、みんなが綺麗に使っているのか業者や道庁が掃除しているみたいで、排気ガスや所々の細い歩道は有るものの走りやすかった。しかし内地(本州)に戻ってみると、行きの日本海側もそうだったのだが、10秒に1回位 かな?歩道に栄養ドリンク・眠気覚ましドリンクのビンが投げ捨てられて割れた破片や、事故車のガラス・プラスチック片や、産業廃棄物・鉄くずを積んだトラックから落ちた鋭利な金属片や砂利石など、ウンザリするほど落ちているパンク因子を避けながらの自転車走行を余儀なくされるのだ。
多少踏んでもパンクしないように、ナショナルの“ツーキニスト”という強いタイヤを履いて、踏んだかなと思ったら止まってタイヤの点検をするようにしているのだが、雨の日などは雨水に光が乱反射したり保護色になったりして、落ちているパンク因子を見分ける事が出来なくなってしまうのだ。今回のパンクも起こるべくして起こった事なんだな。
生活の為“車”優先に作られた道路や交通事情が生んだ、エコロジーや自然保護や歩道使用者(子ども・お年寄り・自転車)保護の逆を行く歪んだ現実を大量 の排気ガスを吸って浴びながら、オイラはこの旅で身近に感じている。この事は車やバイクに乗る1人の矛盾した人間として体験している事が、今後何かのプラスになると思うんだな。
オイラは、国道沿いの歩道にある木の下に自転車を移し、パンクしたタイヤのチューブとその時いっしょに折れたスポークの交換等をした。そして、昼になった事もあって目の前にあったラーメン屋で味噌ラーメン(美味かったぁ〜!)を食べてからまた走り出した。前回来た時に覚えていると思っていたが・・・、行き過ぎる事数十分、夕方頃に友人“原くん”の家へたどり着いたオイラは、すぐさま風呂に入らせてもらい、例のスーパーカーで夕食を食べに出てお好み焼きをご馳走になった。ありがとう“原くん”!

今日のスペシャルサンクス 息子が高校球児のオシャレなラーメン屋のおばちゃん・友人の原幹夫くん
   
鬼怒川
鬼怒川
鬼怒川
今日の体重(体重計により誤差あり)/出発時77kg
74kg
今日の買い物
昼食(味噌ラーメン)※アイスコーヒーをサービスしてくれた
\700
おやつ(アイスクリーム・おかし・豆乳ドーナッツ・チョコレート)
\840
単三乾電池
\230
飲み物
\380
小計
\2,150

今週の出費
今週の出費
\37,290
前週までの出費
\308,575
出費合計
\345,865

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